有限責任事業組合(LLP)
有限責任事業組合(LLP)とは
2005年に施行された有限責任事業組合契約に関する法律に基づいて設立される組合をいいます。
LLPの主な特徴は、以下の3つがあげられます。
- 構成員全員が出資額の範囲内で責任を負う有限責任となっている。
- 出資額に係わらず利益や権限の分配が自由に決めることができることや、内部組織の機関が法律によって強制されないなど内部自治が徹底されている。
- 組合としては法人税は課されず、利益の配分を受けた出資者に直接課税する構成員課税(パススルー課税)が適用される。
LLPが活用される具体的な例としては、企業同士が連携して研究開発、生産、販売等の共同事業を行う場合や産学連携しての共同事業、IT分野等で各種の専門家が共同して事業を行う場合があげられます。
また、LLPは法人格を持たないため、株式会社等の法人格のある組織形態への組織変更は出来ません。
有限責任事業組合(LLP)設立の流れ
組合を立ち上げる発起人により組合基本事項を決定します。
① 2人以上の組合員によりLLP契約(有限責任事業組合契約)を作成し締結します。
契約書に必ず記載しなければいけない事項
- 名称
- 事業内容
- 事業所の所在地
- 構成員の氏名・名称・住所
- 出資の目的と価額
- 契約の効力発生の年月日
- 存続期間
- 事業年度
※会社の設立とは違い、公証人の認証手続きは必要ありません。また、所轄庁の許認可等も不要です。
② 組合員は契約に記載した出資金を全額払い込みます。出資金額は1円以上で可能です。
(現物出資の場合はその全部の給付をします。)
(現物出資の場合はその全部の給付をします。)
③ 事務所の所在場所を管轄する法務局において組合契約の登記をします。申請後書類審査に1週間〜10日程かかりますが、審査登記を申請した日が成立日となります。(登録免許税6万円)
登記事項
- 組合の事業
- 組合の名称
- 組合の事務所の所在場所
- 組合員の氏名又は名称(法人の場合)及び住所
- 組合契約の効力が発生する年月日
- 組合の存続期間
- 組合員が法人の場合の職務執行者
- 組合契約で特に解散事由を定めた時はその事由
有限責任事業組合(LLP)の設立をお考えの方は、お気軽に当事務所へご相談下さい。
2015年9月16日5:24 PM〔0件のコメント〕
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