震災5年目に。
3月11日の震災5年目を迎える日は、岩手県宮古市と山田町にいました。
仮設住宅を1軒1軒訪ねて、お話を伺う、巡回相談。
ほぼ毎週末、全国各地の司法書士が派遣されています。
1年ぶりに訪れて、目に見えて町の姿が変わってきたのは確か。
ガレキ撤去して更地だった町の中心部には、新しい道路が敷かれ、災害公営住宅や新築建物が建ちはじめ、海沿いには巨大な防潮堤が万里の長城のごとくそびえつつあります。
でも仮設住宅での世間話の中からこぼれるのは、計画の遅れに対する苛立ちや、あまりにも形式的に過ぎる印象を与える行政の対応への不信感。
精神的に疲弊している様子は明らかでした。
震災から5年が経ち、もともと高齢者が多かったところに更に年齢を重ねたことで、認知症や引きこもりの問題をかかえているお宅も見受けられます。
ハード面の復興が進む反面、追いついていない心のケア。
気持ちの整理がつかず、前に進めずにいる人もいます。
次の段階へ踏み出す心の準備ができるタイミングは、人それぞれ。
一人一人の幸せが置き去りにされないよう、心への寄り添いがこれからなお必要になっていくことを、確信して帰ってきました。
漢拏山に登ってきました
私の趣味のひとつは、放浪。
元旦に、バッグパックひとつ背負って出国!
旅の目的地は、済州島。
ここにある韓国最高峰の漢拏山に登ってみたかったのです。
凍った雪尾根を、アイゼンを履いて、眼下に広がる幻想的な雲海を振り返りつつ登ると、頂上には荘厳な火口湖「白鹿譚」が冬化粧して待ってました。
漢拏山と、火山の城山日出峰、溶岩洞窟の万丈窟の3つのユネスコ世界自然遺産を2日間で巡った弾丸旅行、大満喫でした。
済州島はとても魅力的。
エコな島というのも、居心地の良さの秘密かも。
済州島は、憲法と外交権と軍隊以外は独自の権限をもつという特別自治道。
2030年を目標に、再生可能エネルギーによるエネルギーの完全自給と、全島電気自動車化によるカーボンフリー社会の実現を、世界に先駆けて目指しています。
暮らしやすさから、人口流入も急増しているとか。
観光産業と第一次産業メインとして、北海道もその魅力に学べるところが多いと思います。
こんなに魅力ある島だったとは、行くまで知りませんでした。
海外での単独登山も、やってみたら案外簡単にできちゃいました。
やはり、とにかく行ってみなくちゃ、やってみなくちゃわからないものですね。
今年もアクティブに。
一人旅でしたが、ゲストハウスで知り合ったバックパッカーたちのおかげで、人の温かさも感じられた、癒しの旅になりました。
韓国のことわざ、『行く言葉が美しければ、来る言葉も美しい。』。
2016年はなるべく良い言葉だけを放つよう、心に刻みます。
2016.1.2 漢拏山(1950m)
6:40城板岳コース登山口→10:30頂上→13:20城板岳コース登山口
11月 渉外司法書士協会の海外研修
11月末、渉外司法書士協会の研修に参加し、ミャンマーへ行ってきました。
渉外司法書士協会とは、渉外法務、国際法務の諸問題(以下、渉外事件という)に付き調査、研究、情報交換を行っている司法書士の団体で、司法書士として登録した直後に入会しました。
アジア最後の未開拓市場とも言われるミャンマー。
民主化と経済開放が進むにつれ、すさまじい勢いで海外企業が進出し、激動の時代のなかにあります。
日本から進出しているIT企業、縫製工場や、法律事務所、会計事務所、JETRO、ミャンマー・日本法律研究センターなどを視察。
日本企業の投資・進出状況等を、勉強してきました。
インフラや法制度の未整備など様々な課題があるものの、この国のポテンシャルへ送られている視線は現在進行形で加熱中。
ヤンゴン市内の地価やホテル料金も天井知らずで上昇中とのこと。
司法書士が渉外法務の手続きのお手伝いとして活躍できる日も、近いと思います。
ヤンゴンでの5日間でとくに印象に残っているのは、パゴダ(仏塔)に朝早くから熱心に祈りを捧げ、お布施を惜しまない人々の日常の姿。
贈与の循環が、社会を支えています。
そこに感じるのは、急激な変化の途にあるはずなのに、変わりそうもない、強い芯を持った平穏さ。
与え合い、助け合い、思いやる精神が息づいている文化。
豊かさとは、幸せとは何か、ついつい考えてしまいます。
尼寺で会った孤児たちの瞳の美しさは、忘れられません。
またいつか必ず訪れてみたい国です。
この国の持つどこか懐かしい優しさに、心洗われた気がして、空港を発つ頃には「チェーズバー(ありがとう)」の想いでいっぱいでした。
ラジオに出ました!
9月15日に函館で行われる、司法書士による成年後見相談会の告知のため、FMいるかに出演してきました!
初めてのラジオ出演。
緊張しましたが、成年後見業務を専門とする司法書士の団体「リーガルサポート」のこともお話できてよかったです。
今回の相談会は、リーガルサポートと函館司法書士会の共催です。
認知症になったらどうしよう。その前にできることは?
遺産分割協議をしなければならないのに、相続人の一人が認知症。
親が亡き後の、知的障がいのある子どもが心配。
などの不安をはじめ、一般的な登記・法律相談もお受けします。
☆司法書士による高齢者・障がい者のための無料成年後見相談会☆
平成27年9月15日(火)午前10時~午後3時まで
予約不要・無料
場所 桐朋会館2階会議室(函館千歳町21番13号)
問合せ先 函館司法書士会 0138-27-0726
函館蔦屋書店にて、イベントやります。
2015年2月15日 (日)11:00〜12:20
函館蔦屋書店 1F文化教室
『おとな予備校-30代40代の為の法サロン』
〜現役司法書士と語る知っておくと役に立つ法律〜
司法書士と、コーヒー片手におしゃべりしに来ませんか?
知っておくと役に立つ法律マメ知識を仕入れたい方、
この機会に普段から気になっていることをちょっと聞いてみたい方、
司法書士ってどんなことをやっているのか興味ある方。
堅苦しくない座談会形式ですから、お気軽に参加してください!
たとえば・・・
マイホーム購入に伴う諸問題→住宅ローン、夫婦で連帯債務?親からの援助がある場合は?
住宅ローン→もし払えなくなったら?
相続→親がなくなったときには?
などの事例を紹介しながら「こんな時はどうしたらいいのか?いざという時に知っておくと役に立つポイント」を講義ではなく、法律相談会でもなく、気軽な雰囲気の会話形式で司法書士と語り合う場です。
司法書士ってこういう人なんだ、という部分を感じていただけたら幸いです。
前回の20代30代おとな予備校に続く、函館司法書士会主催の法サロン第二弾です。
30代40代向けとありますが、年代問わず、どなたでもウェルカム。
当日の飛び入り参加もOKです。(定員あり。予約先0138-27-0726)
たくさんの方のお越しをお待ちしています♪
イベント詳細:http://www.hakodate-t.com/event/4237/
司法書士といのちの問題
研修会に参加してきました。
テーマは、「自死問題」。
日本の年間自殺者数は、ここ18年もの間ずっと、3万人強という数字が続いています。
東京マラソン参加者は、約3万人。
毎年、テレビで見るあんなに沢山の方々を更に上回る数の人が、1年間に自殺で亡くなっているのです。
こんなにも「生きづらさ」を抱えてしまった現代においては、自殺者を減らす為に何をどうすべきか、そして、遺されてしまった子どもたちなど遺族の苦しみにどう対処すべきかは、人ごとにはしておけない重要な課題です。
その取り組みとしての自殺対策基本法を受け、日本司法書士連合会も長年力を入れて自死問題に対して活動してきました。
司法書士の業務と自死問題は、直接関係のないように見えて、実は深い根っこの部分で繋がるものです。
生活苦や家庭問題、労働問題、多重債務など人の悩みに関わる司法書士の執務現場は、まさに自殺予防、遺族支援の現場。
目の前の相談の背景にある問題は何か。
その人のサインに気づくことができるかどうか。
遺族の心の痛みや苦しみに、無神経な介入なしにちゃんと寄り添えているか。
どのようにして見守り、しかるべき専門家に繋げていったらよいか。
法律家として人として命ときちんと向き合うためには、そんなことを意識しながら、適切な情報提供や助言を行えるよう常に自己研鑽しなければと思いました。
☆北海道いのちの電話 ℡011-231-4343(毎日24時間)
☆こころの電話相談(全国統一ダイヤル) ℡0570-064-556
(北海道:月~金9:00~21:00、土・日・祝10:00~16:00)
☆函館いのちのホットライン ℡0138-32-1548
(開設日は毎週月曜日と金曜日の17:30~20:30)
☆函館市役所市民部くらし安心課 ℡0138-21-3160
(電話は月~金曜日の8:45~17:30、面談は月~金曜日の9:00~16:00)
☆函館司法書士総合相談センター ℡0138-27-2345
(火曜日10:00~16:00 無料相談・予約制)
☆自死遺族のつどい
毎月第二土曜日(8月を除く)14:00~15:30 函館市総合保健センター
詳しくは「自死遺族のつどい 道南わかちあいの会あかり」ホームページhttp://dounanakari.web.fc2.com/
以下は、函館市自殺予防パンフレットより(平成24年4月1日時点)。